EOS Biomaterials社は、医療市場向けのコーティング開発にヘレウスの研究開発設備を利用しています。同社の技術は外科用インプラントや創傷治療に使用することができます。同社の特許取得済みコーティングには防腐作用と抗生作用があり、抗生物質の徐放を可能にし、エアロゾルデポジション法では、粉体製剤を適用することもできます。同社の会長であるリー氏は、「私たち独自のエアロゾルデポジション装置により、今後さらに短いサイクルで新材料や材料の新しい組み合わせをテストおよび最適化できるようになるでしょう」と述べています。
医療技術には防腐コーティングの適用分野が数多くあります。例えば、インプラントや医療器具への適用が可能です。通常このコーティングは活性金属成分(銀など)とセラミックなどのキャリア材料から作られます。活性表面が大きければ大きいほど、防腐効果は高くなります。しかし、活性成分とキャリア材料の適切な材料比率は、コーティングが望ましい防腐効果を発揮するかどうかだけでは決定できません。原材料の金属はコストを増減させる要因でもあるのです。そのため、メーカーは最適な混合比率を見極めようと努力しています。リー氏は、「私たちは開発契約の一環として、ヘレウスの材料に関する専門知識をすでに利用しています。私たちの医療用コーティングの専門家は、試験、分析、コンサルティングを通じて、粉体開発のサポートを受けています。」と述べています。
設備はドイツで製作され、新北市のEOS Biomaterials社へ輸送されます。300×50 mm2までの領域と軸対称の製品のコーティングが可能です。ヘレウス・ハイパフォーマンスコーティングスの責任者であるイルカ・ラック氏は、「設備とプロセスの堅牢性を鑑みると、エアロゾルデポジションはEOS Biomaterials社の開発目標に理想的に合致しています。非常に革新的な製品に取り組んでおられるので、この取り組みにおいてサポートを提供できることを非常に嬉しく思っています」と述べています。